2010年09月14日

巣からハチミツがとれるまで!

この前採蜜してきた巣ですが、このまま食べても美味しいのですが、ハチミツにするためにはもう一手間必要です。

仕組みは単純!
巣を崩して、布で濾す!

ただそれだけです。

まずは巣を切ります。
IMG_2820.JPG

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次にビニールに入れます。
この方法は私独自のやり方で、参考にならないかもしれません。
普通のやり方は包丁でガンガン切って崩します。
私は包丁が布を切ったり、小さいクズが手についたり手がベタベタになったり、垂らすときに大きな破片があるとその上の蜜がなかなか落ちないのが嫌なのでビニールに入れて崩してます。
多少無駄があるかもしれないので、お好きな方でされてください。
薄手のビニールであれば何度かしごくとほとんど無駄はないです。
IMG_2823.JPG

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あとは、先程崩した巣を布で漉せば垂らし蜜の完成です。
IMG_2827.JPG

垂らしただけの蜜は非常に上品です。
この後、巣を絞って蜜をさらに出します。
あんまりこのまま放置すると、スムシにやられるので、2日か3日くらいで処理したいですね。
posted by タツ at 03:09| Comment(2) | 養蜂あれこれ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年09月04日

蜂子だしについて

ミツバチの病気について、先日 CCDについて触れましたが、このことについては畜産草地研究所のミツバチ不足に関する調査研究報告書に速報が詳しくまとめられています。http://nilgs.naro.affrc.go.jp/result/honeybee/hokoku.pdf
2009年5月13日に研究者を募り、その緊急速報としてでた報告書です。今後さらに掘り下げたデータが出る予定です。
上の報告書の中で特に興味深いのは農薬(クロチアニジン)の影響についてです。
先に紹介した本
船瀬 俊介著
「悪魔の新・農薬「ネオニコチノイド」―ミツバチが消えた「沈黙の夏」

ではさかんにネオニコチノイド系農薬について危険性が問われました。
しかし、今回の報告書によると致死量の農薬曝露がなければ成虫のミツバチは影響は少なく、帰巣本能へも影響が認められないとのことです。

非常におもしろい結果だと思う。

ただし、今回の実験では花粉や蜜に残留する農薬について長期間の影響は実験されておらず、今後の畜産草地研究所、名古屋大学の研究結果を待ちたいと思う。

さて、今の話は成虫の話で、幼虫のことについては未だ研究結果が出ていません。
この幼虫について、現在九州を中心に大変な被害が出ています。

いわゆる蜂子だしです。

この病気にかかると親蜂が蜂の子を引っ張りだし、捨ててしまう。
そうなった群れはじょじょに弱体化し、働き蜂が少なくなっていき、スムシ餌食となり最後には強力な勢力を誇った群れまでが消滅してしまいます。

原因は諸説あり、ミツバチの巣に寄生するスムシに幼虫を囓られたこと、女王蜂の障害、気候の変動、ストレス、農薬説など様々。
私の住む熊本でも7、8年前からハチ子を連れ出す症状が出始め今年も九州各地で被害が発生しているようです。

では、この病気の原因は何か?

ミツバチたちは昔から日本で生活してきました。
何万年ものあいだ、健全に暮らしてきたミツバチのシステムに問題が生じ
はじめたのは人間が原因になっていることは間違いないでしょう。

ひとつ、この病気で不思議な特徴があります。
それは、ハチ子出しが九州以南に集中し、本州、東北ではあまりみられないこと。
私は核心的な記事を2009年8月号の現代農業で見つけました。

JA福岡市の斑点米カメムシ防除についての記事。
九州・四国中国地方などの暖地ではかつては“鹿児島や宮崎にしか”いな
かったミナミアオカメムシがここ数年広い範囲で猛威をふるっている。
このカメムシもまた一筋縄ではいかない性格の持ち主。
〜中略〜
ミナミアオカメムシはMr.ジョーカーやトレボンなどの合成ピレスロイド剤にめっぽう強い。だから一昨年それまで出穂期の防除に合ピレ剤を使う農家が多かった福岡では「防除が効かない」と大騒ぎになり大発生する原因になった。
効果的に防除するには“ネオニコチノイド系”や有機リン系の殺虫剤を使う必要がある。
寒い月の平均気温が5度以下になる地域では越冬できないという弱みもある。

引用終わり

との記載がありました。
さらにウェブの記事で
2003年4月22日  温暖化で害虫北上! ミナミアオカメムシ、県内で多数確認 /福岡

 本来は沖縄、鹿児島県など九州南部に生息する害虫のミナミアオカメムシが北上し、福岡県内でも多数いることが確認された。九州北部では越冬出来ないとされていたが、地球温暖化の影響で生存しているとみられ、福岡では作物への被害に警戒を強めている。
 ミナミアオカメムシは体長12〜16ミリ。生息地は沖縄、九州南部とされ、福岡県では昨年まで見られなかった。主に米や大豆に寄生し、直径1〜2ミリの黒い斑点を付ける。
 県病害虫防除所によると昨年4月、県南部の黒木町、筑後市で相次いでこの斑点が見つかった。6月には久留米市の農園で成虫が見つかり、7月には筑紫野市で確認。9、10月には福岡市早良区の水田で成虫、幼虫が見つかった。
 同虫の被害が多い宮崎県では、海岸線沿いに水田で多くの斑点米が出ている。このため福岡県でも今後の発生を警戒し、12日には農協担当者らに他の害虫とともにカメムシの北上について説明し、注意を呼び掛けた。

という記事である。


注目したいのはミナミアオカメムシは“鹿児島や宮崎”を中心に生息し、
じょじょに生息域が北限している。ということ。
※ 現在のミナミアオの分布域は1960年代には沖縄、鹿児島、宮崎、熊本、長崎、高知、徳島、和歌山と伊豆諸島だけだったが、2001年以降には新たに大分、佐賀、福岡、愛媛、香川、山口、広島、岡山、島根、大阪、三重、愛知、静岡と一気に広がっている。

以前はトレボンなどの合ピ剤を使っていた農家が、カメムシ対策としてネオニコチノイド系農薬に切り替えているということ。

ハチ子出しの発生状況を整理すると、九州南部から端を発し、北上してい る現状に辻褄があいます。

有機リン系の農薬は、過去に薬害問題などもあり、、最近では合ピ系やネオニコチノイド系農薬に切り替わっています。
ネオニコチノイド系の農薬は1991年から市場に投入され、国内では、今までに7剤が登録されているそうです。
主な使用目的としては、前述の稲につくカメムシ予防のため、他にも果樹につくダニ類などにも使用されています。
ネオニコチノイド系農薬の中にも数種類存在し、ミツバチに対する毒性が一番強いのが、イミダクロプリドであり、次いでクロチアニジンです。
なぜミツバチに対して毒性の違いがあるのかははっきりとは分かっていませんが、水銀などの残留性のある化学物質と違い、農薬は代謝などにより毒性が弱まる性質があるため。と考えられています。

さらにネオニコチノイド系農薬には水溶性という特徴があります。
水溶性とは読んで字のごとく水に溶ける性質です。
恐ろしいことに水溶性の農薬は、植物の体内に深く浸透し、葉、茎はもちろんのこと花粉、蜜にまでとけ込んでしまいます。
さきの実験では成虫への曝露を行っていましたが、植物へ浸透した薬剤が花粉へ混じり、蜜にまで溶けこむことで幼虫へ影響していることも考えられます。

特に、蜂蜜を作るときに、ミツバチ達は集めてきた蜜を蒸発させて濃縮し、糖度を上げます。
この時に農薬の濃度も上がってしまうのではないでしょうか?

蜂子だしの原因は、
農薬汚染の量としてはごくごく微量であっても女王蜂に何らかの影響をあたえ、産まれた子供達が生殖障害を起こす。
もしくは、生まれてきた子供達に与える食事(花粉と蜜の練り団子)が極微量の汚染を受けており、卵からふ化してさなぎになる前に、蓄積した農薬のために死んでしまい働き蜂に外に捨てられる。というのがこの病気の真相ではないかと考えます。

ただし、現時点では立証するものはなく、スムシによる被害、バロア病、サックブルード病ではないかという説もあります。



PS
現在の最新の政府の動向や、現状、結果についてはこちらの本が非常にうまくまとめています。
偏りのない良書だと思います。CCDと日本の養蜂の現状が分かります。(2010.6.25初版)
越中 矢住子著
ミツバチはホントに消えたか?

posted by タツ at 02:59| Comment(2) | 養蜂あれこれ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年08月30日

ミツバチの病気について

最近の話題といえば「ミツバチが消えたのか?」

ということ。


結論からすると、マスコミが煽るよりかは減っていない。ということですね。


米国でいわゆる蜂群崩壊性症候群(CCD)がはやり、突然ミツバチが消えたとのニュースがマスコミを騒がし、そのあとにオーストラリアでノゼマ病が発生し、女王蜂の輸入ができなくなった。

そう、マスコミがいっているのは日本のことではなく、世界規模で見たときにミツバチに病気が発生している。ということ。

じゃあ、なぜミツバチの輸入ができないと日本で大変なことになるかというと、春先の園芸施設で、授粉にミツバチを利用するには、あらかじめ働きバチを増やしておく必要があり、その核となる女王蜂は日本とは季節が反対のオーストラリアや暖かいハワイから女王バチを輸入し、国内で働きバチを増やす。そうやって増やした働き蜂を受粉に使うというのが今までのサイクル。

でも、女王蜂を輸入できないとそのサイクルが崩壊してしまう。

ミツバチの輸入は、伝染病防疫の観点から、法律で輸入が規制されている。
具体的にあげると、輸入国はオーストラリア、イタリア、ロシア、ニュージーランド、スロベニア、米国・ハワイ州、チリの6カ国と1つの州から輸入できることになっているけども、ほとんどがオーストラリア産。

生産国で伝染病が発生すると輸入が禁止されるので、今回みたいにオーストラリアで伝染病が発生すると、受粉用の蜂が足りなくなり日本の農業に深刻な影響がでる。

農家はマスコミへの影響力も強いので、ミツバチが足りない!というニュースが繰り返し流された。

でも、ひとつ言いたい!!ほとんどの農家は蜂を使い捨てにする。

一番忙しい農繁期に蜂にかまってられない。ってのもあるし、イチゴなどの蜜と花粉が少ない植物に代替花粉と、砂糖水をあげるだけで消耗させきるなど、飼育方法に問題がある。
足りない足りないと言いながら、今までは道具のように使い捨てにしてきた過去がある。
今後は、今回のこともあったので蜂を大切にする農家も増えるんじゃなかろうか。。。

つまり、はちみつを採取する蜂を飼う養蜂家からすれば、農家へ売る蜂は死に行く運命で、純粋に蜂蜜を採っているだけの人からすれば、ここ2〜3年に急激に蜂が死んだか?といわれれば、そんなことはないんじゃない?ってことになる。


ということで今回の結論は、蜂はそんなに急激には減っていない。ということ。。


でもこれで話は終わりません!!


次回は、輸入問題以外に日本ミツバチ業界で激論となっているネオニコチノイド系農薬について触れたい。

先に関連本を紹介。

ネオニコチノイド系農薬を話す時に避けては通れない問題提起本
船瀬 俊介著
「悪魔の新・農薬「ネオニコチノイド」―ミツバチが消えた「沈黙の夏」


ネオニコチノイド系農薬がミツバチに与える危険性を説いた最初の書。
それだけに反論、肯定も多く、ミツバチを飼育する人は一度は読んでもらいたいけども、すべて信じてはいけない。という書。



問題を広く抑えている本としてはこちらがお勧めかもしれない。
越中 矢住子著
ミツバチはホントに消えたか?




次回は、熊本で起きている蜂子だしも含めて触れてみたいと思います。
結論は出てないんですけども。
上の本は諸説ありますけども、読んでおいて損はないと思います!
posted by タツ at 01:40| Comment(0) | 養蜂あれこれ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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